あったかい。ジャン・ピエール・ジュネ映画はなんかあったかい。
変わっている家族の奇妙だけどちゃんと愛のある感じは「アメリ」でも見られたけど、とにかく素敵な映画だった。
モンタナの田舎に住むスピヴェットは10歳だけど科学の天才。ある発明をスミソニアンに送ると名誉ある賞を受賞して式に招待される。スピヴェットが大人だと思っていた関係者たちは唖然とするも一躍有名人に。でもスピヴェットは過去に双子の弟を事故で亡くしたトラウマを抱えていた。
と簡単なあらすじはこんな感じ。
とにかく、映像がきれい!そして独特の色使い。
お母さん役のヘレナ・ボナム・カーターのワンピースとか最高にかわいいです。黒地に赤の花柄や深緑のワンピース、どれもこれも素敵すぎて、おばさんでもこんな風にワンピースを着こなしたいなあって惚れ惚れします。
スピヴェットの赤いスニーカーもかわいかった。
スピヴェットの描くイラストもよかった。
弟の死、という悲しすぎる現実を、家族がそれぞれ責任を感じながら、喪失感に苦しんで、心に深―い水たまりができたように過ごしていく。
それでも家族の愛によってまた乗り越えていく。
スピヴェットのこのセリフが印象的です。
「水滴が素晴らしいのは、最も抵抗の少ない経路をたどること。
人間はまったくもってその逆だ。」
抵抗のある道を選んでしまう。
滑稽だけどそれは人間の愛すべき特徴だなって感じました。
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