全然、想像と違った映画だった!
もっと感動させちゃいます系の映画だと思っていたのに、良い意味で裏切られた!
水族館でシャチのショーの最中、事故で両足を失ってしまうステファニー。
別れた妻から5歳の子どもを引き取り、定職もなく、その日暮らしをするアリ。
2人の出会いは、まだステファニーに足があったころ、バーで用心棒のバイトをしていたアリがいざこざに巻き込まれている彼女を家に送り届けた、それだけのこと。
時を経て、足を失い、失意のどん底の彼女が、ふと思い出して電話したのがアリでした。
足のないステファニーにも普通で優しいアリ。そんなアリに惹かれていくステファニーですが、アリには「特定の女性と付き合う」という概念がなく、何人も女が!
そんなフラフラしているアリですが、ある事件が起こり、真剣にこれからの自分の生き方について考え始めます・・・。
これ、ハリウッドが作ったら超感動大作になりそうなんですが、ものすごくいい出来映えでした!
映像も素敵で、光線の入り具合が素人っぽくて良いのです。そしてマリオン・コティヤールのスッピンな演技も最高です。
足のなくなったマリオンが友人に服をあげるシーンがあるのですが、悲しいんですけど、花柄のカワイイワンピースがたくさんあって、「それ、欲しい!」と思ってしまいました。ヴィンテージの服って、新品では味わえない「あじ」がありますよね。私も服をもらったり、あげたりが大好きです。
最後、あんなにもフッラフラのアリが、
「愛してる・・・」
って、聞こえないような小さい声で自信無さげにいったのがすごく感動しました。
どん底の悲しみを味わったり、不安に襲われたとき、一番最初に目に浮かぶ人、寄り添って欲しいと思う人、そんな人が「愛してる」人なのかな、と思いました。